「買い物」で貧困救う フェアトレード店を経営する 土井ゆきこさん(63)

オーガニックコットンや麻を使った服、コーヒー、チョコレートなどが所狭しと並ぶ。
 土井ゆきこさんは、名古屋市東区のウィルあいち(愛知県女性総合センター)で、フェアトレードショップ「風“s(ふ〜ず)」を営む。扱う商品はすべて、開発途上国で生産された物を継続的に購入し、生活支援につなげる「フェアトレード」(公正な貿易)によるものだ。
 途上国で作られた商品は人件費が低く抑えられているため、安く売られている。それでは途上国が貧困から抜け出せないため、正当な対価を上乗せして販売し、利益を生活支援に充てる。土井さんはこれまでインドやネパールなど七カ国を訪ね、店で扱う商品の生産者に直接会うなどしてきた。
 開店したのは一九九六年、四十八歳のとき。「生涯、続けられる仕事をしたい」と損害保険会社を辞め、二年間、女性向けの起業セミナーに通った。途上国の支援ができると知り、感動した。

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